阿佐ケ谷スパイダースの

「桜飛沫」を観てきました。
細かい感想は書けたらあとで書きます。全体の印象としては、笑わせる部分が強い感じがしました。シリアスなところも良いんだけど…って書き出すと止まらなくなっちゃうな。これから焼肉に食べに行くのでそっちに集中するためにも、うん、やっぱりあとで!(ん?)
それにしてもひとりで観に行くのってちょっとさみしいわー。


☆追記(2005/2/17)
二日も経ってしまったけれど書いてみようと思います。
ネタバレばりばりあるので隠します。


実はものすごい突発的な考えで行くことを決めたこの公演。一度観てみたいと思ってた劇団だし、タイトルかっこいいし!みたいなかるーいノリでイープラスさんのチケットを手にしたのでした。何だかすいません不純で。でも運良く今月はシアテレで「悪魔の唄」が放送されてたのでいちおうそれを観てから観させていただきました。
あらすじはチラシから抜粋。でもこのあらすじと実際の内容といろいろ違うところあるんだけどいいんだろうか。自分で直してみようかな。そして二部構成だってことを劇場で初めて知ってあせりました。予想外に長いんで。


■第一部(題名の読み方がわからない…!)
沼ばかりの貧しい村。村を仕切る郷地壱之佑(市川しんぺー)とその兄弟。郷地兄弟は村を貧しさから救うため三人っ子政策を打ち出して、それ以上の子供を作れば重罪とした。流れで医者のようなことをしている徳市(橋本じゅん)は、この村の助産婦のタネ(水野美紀)と共に村人たちに避妊の知識を広げながら生活していた。そこへ賞金稼ぎの新兵衛(伊達暁)が現れる。新兵衛は剣士としての徳市を探し訊ねて、ある悪人の首を取りにいかないかと誘い込むのだが、遠い昔に剣を置いた徳市はきっぱりと断るのだった。そんな折、四人目の子供が出来てしまった村人が徳市とタネの元に相談に来る。また同じ頃、村に女郎崩れの身重の女ヤマコ(猫背椿)も運び込まれて……。


■第二部 桜飛沫
かつては賑わった宿場町。今ではすっかり寂れてしまっている。お尋ね者の佐久間(山本亨)が身を隠すには打って付けの場所であった。この町に嫌気がさしていた若い娘マルセ(真木よう子)は余所者の佐久間に興味を抱き、自分の宿場に招き入れる。そこにはマルセの姉である頭の弱いグズ(峯村リエ)と、その夫である岡っ引きの蛭間(中山祐一朗)が住んでいた。佐久間が吐き気をもよおすほど、日々ドメスティック・バイオレンスの限りを尽くす蛭間は、町の元締め市川左京(山内圭哉)のイヌだった。その左京が流れ侍の佐久間の首に多額の賞金が掛かっていることを知り、ぬめぬめと動き出す。そんな中、佐久間はグズの不思議な人柄に興味を抱き始めて・・・。


二作品だけで言うのもなんだけど、私はこちらの「桜飛沫」のほうが好きだったかなと思います。ただ私が完全にラーメンズにはまるきっかけとなった「採集」だとか、初生NACS舞台となった「COMPOSER」とかを観たときのような衝撃はなかったです。物語単体で考えるなら。役者さん方に関してはいろいろ衝撃を受けたんですけどね。長塚圭史(変換したら長塚警視って出たよ…まだコスプレ趣味はないよ私!)さんの存在感、中山祐一朗さんと山内圭哉さんの、間の取り方等々の笑いのセンス、橋本じゅんさんの声の良さとか…。あと「悪魔の唄」観てたときにも感じた、長塚さん脚本独特だと思われる“人間の狂気をもった姿”の描き方。ところどころR指定食らうんじゃねえかってくらいのむき出しの感情(たとえば二部で町の人々が今までのうっぷんを晴らすために殺した蛭間の首で蹴鞠をしたりとか)に、恐怖さえ感じて一緒になってつらい顔しちゃってたりしました。けれど上に書いた通り、個々のシーンで良いところはあっても物語全体がそれほどのインパクトをもっていないかなーと…思っちゃったんですよね。私の予想通りに話が進んでいっちゃったし。まあ良いか悪いかは別として「良い意味で裏切られる感」はラーメンズ、というか小林賢太郎脚本が好きだと、どこかに求めてしまう部分がなきにしもあらずだと思うのでしょうがないっちゃしょうがないんだけども。


演出や舞台セットは好きでした。特に二部の最後、佐久間と徳市が再会して、お互いに剣をふりかざす瞬間に音楽がドンと響いて両袖からものすごい量の桜の花びらがぶわっと飛んできたところは、とにかく鮮やかでインパクトが強かった。このまま二人が斬りあってどちらか死ぬしかお互いの思いが晴らされないなら、それほど悲しいことはないよなあ、なんて私が考えてしまったように、二人がどうなったのかとかいろいろと疑問を残させる終わり方だけど、総じて見るとこの最後のシーンが一番好きだったかなと思います。ほんとにさ、やられる側になってみて初めてわかる、なんて単純なしくみなはずなのに、わからないんだよなあ人間て…(しみじみ)
そしてやっぱり、立派な桜の木が良かった。よく作ったなあアレ。とっても綺麗でした。その他にもびっくりするような特殊効果があって、舞台をやってた者として純粋にうらやましくなってしまいました。3階席も舞台を見渡せる点ではありがたいねー。


なんだか全然まとまってませんが、だいぶ眠くなってきたのでこの辺にしときます。
ちなみに阿佐ヶ谷スパイダースさんの次回公演は今年の11月だそうです。また長塚さんの作品に心をかき乱されてみたいので行ってみようかと考えてます。Mじゃないですよ。